事例紹介:自動車関連技術-特許訴訟

課題

スウェーデンのクライアントのためにフランスの特許権者を相手として欧州特許庁に異議申立てを行ったというスウェーデンの欧州弁理士から、当事務所にコンタクトがありました。対象特許は、スウェーデンのクライアントをフランスにおいて特許侵害で訴えるために使用されたものであり、異議手続を成功させることは商業的にも重要なものでした。異議部での口頭審理がすでに予定されていたため、当該スウェーデンの弁理士は、欧州特許庁での異議手続に精通した経験豊富な欧州弁理士を多数擁する当事務所にサポートを求めてきたという状況でした。目的は、対象特許を取り消すことと、フランスでの侵害訴訟で不利な判決を回避することでした。

対応

この案件は電気工学に関するものであったため、当該技術分野での経験を持つ適切なチームが編成されました。審理手続の言語がフランス語であったため、この技術分野での経験が豊富なフランス語を話す欧州特許弁理士がチームを率い、フランス語を母国語とする同僚がこれをサポートしました。

成果

相談を寄せてきたスウェーデンの弁理士とともに、当事務所はさらに先行技術の調査を行い、口頭審理に先立って提出書類を準備しました。口頭審理では、経験豊富な当事務所の弁理士がリードする形で、対象クレームについて新規性の欠如と、すべての予備的クレームセットの不適格性を主張し、異議部を説得することに成功しました。その後、特許権者が新たな補助的請求を出してきた際には、当事務所は新たな論拠とともに直ちに適切な反論をすることができました。特許権者は不意を突かれ、手続の延期を要請しました。この特許権者の延期要請が認められ手続が中断したことで、フランスでの侵害訴訟手続も一旦中断されることになり、その結果として、クライアントが当初直面していたフランス侵害訴訟での差し迫った危険を回避することに繋がりました。

このプロジェクトの担当者

Georg Siegert

Dr.-Ing. (Electrical Engineering), Dipl.-Phys., German and European Patent Attorney

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Nicolas Douxchamps

Ir. (Electrical Engineering), Belgian and European Patent Attorney, UPC Representative

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