事例紹介:発明の利活用のための高度な知的財産契約
課題
クライアントは、食品添加物の分野で重要な発明を行ったバイオテクノロジー企業です。この企業は、製品を開発し市場化するための協力企業との各種契約書を作成し、世界規模の製造・流通ネットワークを構築するための法的アドバイスを必要としていました。
対応
当事務所は、特にライフサイエンス分野、化学、製薬、食品業界において、ライセンス契約、研究開発契約、流通契約の作成・交渉に長年の経験を有しています。知的財産権に関わる契約書の作成・交渉に豊富な経験を持つ特許訴訟・ライセンスチームの弁護士と、バイオテクノロジー分野に特化した弁理士でチームを編成しました。
成果
対象発明の最大の価値を実現するための戦略がクライアントと共に協議・策定されました。戦略を確立し、対象発明を確実かつ商業的にも実行可能な形で保護するための特許出願がなされた後、多種多様な複数企業との間で、製品を異なる用途へ利用するための独占的な販売ライセンスの供与について並行して交渉を行いました。このような「独占権の分割」(分野、用途ごとにその範囲でそれぞれに独占権を認める)により、1社だけにライセンスを提供するのではなく、それぞれの異なる分野で大きな可能性を秘めた複数のパートナー企業との間でそれぞれ契約を締結することができ、結果としてクライアントに大きな利益をもたらしました。各契約においては、それぞれ明確な商業的目標と出口戦略(仮にプロジェクトが当初想定どおり進まなかった場合に速やかに代替措置を取れることを可能にする取り決めを含む)を規定しました。製造・開発に関する契約も並行して交渉・締結されました。