事例紹介:
非伝統的な商標形態、保護書面

課題

クライアントであるアジアの多国籍企業は、非伝統的な商標形態について侵害を主張する警告書を受け取りました。これを受けクライアントは、警告書を送付した企業の申請に基づいて裁判所から仮処分命令が出され、近くドイツで開催予定であったクライアントにとって最も重要な見本市で最新の製品を展示することができなくなる可能性を懸念していました。このような仮処分命令の発令を可能な限り回避するため、当事務所は「保護書面」(Protective Briefs、自己の製品が権利侵害していない旨を予め反論する内容の書面)を裁判所に提出することを推奨しました。保護書面の提出があった場合、その後に仮処分の申立てを受けた裁判所は、通常、その判断を下す前に保護書面提出側に対する審尋を予定することから、短期間での仮処分命令の発令を防ぐことにつながります。

対応

当事務所は、商標に関わる業務経験が豊富で、特に非伝統的な商標形態の分野における知見を有する弁護士と弁理士のチームを迅速に編成しました。このチームにはクライアントの母国出身の弁護士も1名含まれていたこともあり、クライアントとの意思疎通はスムーズに進み、保護書面も非常に短い期間で作成・提出されました。

成果

裁判所から仮処分命令は出されませんでした。当事者間では別途交渉に入り、結果としてクライアントは何らの問題もなくドイツ市場での製品の展示・販売を長期に亘って行うことができました。

このプロジェクトの担当者

Michaela Ring

Attorney-at-law and Certified Specialist IP Lawyer

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Wedig von der Osten-Sacken

LL.M., Attorney-at-Law

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